0001蚤の市 ★ [VE]
2022/05/08(日) 11:51:31.04ID:4nVMSQot9国会傍聴に昆虫食…際立つ個性
桂文枝さん、山瀬まみさんから、50年以上の歴史がある番組MCを引き継いだ。大抜てきと言っていいだろう。藤井さんとは初共演。「芸人さんもスタッフさんもみんな『藤井さんは優しい』と口をそろえるのです」。現場にはリラックスして臨んでいるようだ。
芸能界においては、とかくユニークな存在だ。バラエティー番組にひっぱりだこだから知名度は高い。さらに、国会傍聴や昆虫食など、いっぷう変わった趣味もある。それでも起用が決まったとき、「本当に驚きました」と振り返る。両親や祖父母に電話で伝えたところ「おばあちゃんは泣いて喜んでましたね」。
それだけではない。「LINE(ライン)の友達全員から(お祝いの)メッセージが来たんじゃないかっていうくらい。夢のような気持ちでした」
さらにこの反響は、かつてトレードマークだった「太い眉毛」に手を入れた時よりも大きかったという。井上咲楽さんといえば、真ん中でつながってしまいそうなほどの眉毛が印象的だった。だが2020年末、バラエティー番組の企画で、手を入れて細眉にした。すると、インスタグラムのフォロワーが大幅に増加するなどの大反響があった。だが今回の大抜てきがそれ以上とは……。
さぞプレッシャーを感じているのではないだろうか。レギュラー番組の司会は初めてで、しかも歴史ある番組だ。
そのあたりの「心持ち」を率直に語った。「私は22歳の独身で、正直、結婚願望とかもないんです。だから『なぜ私が?』と思いました。しかも、ネット上には『なんでこの子なの?』という声が結構あって。それに対して、ショックを受けるとかじゃなくて、『そうですよね、私もそう思います』って感じでした。自分にできるのかな、大丈夫なのかなって……。不安が大きいです」
大げさかもしれないが、「結婚」を考えると、この「いらっしゃい!」は今の日本社会において、重要な存在なのかもしれない。
結婚するカップルの数は年々減少する傾向にある。厚生労働省が2月に発表した人口動態統計(速報値)によると、21年の婚姻数は51万4242件で、戦後最少となった。
この背景として、結婚観の変化や、若い世代の将来への不安が「産み控え」「結婚控え」につながっているという指摘を聞く。コロナ禍も無関係とはいえない。結婚に夢や希望を抱けない人々が多いのかもしれない。だが「いらっしゃい!」の笑いは、そんな暗い世相に小さな明るさをともす部分があるのではないか。
興味のままに「結婚」学ぶ
ただ、井上さんも結婚には少し疑問を感じているようだ。「『コロナ離婚』って、結構あったじゃないですか。ツイッターで日々、愚痴をつぶやいている夫婦がいたでしょう。そういうのを見ていると、結婚ってどうなんだろう?と思うことはありました」
だが独身でかつ、結婚に「?」を感じているからこそ、フレッシュな観点でゲストの本音に迫れるというメリットもあるだろう。
心掛けていることがあるという。「結婚について学ばせていただくような気持ちでお話を聞けたらと思っています。一生一緒にいるってどんな気持ちなんだろうなど、興味のままに、自分の視点で質問していけたらいいのかな」
いのうえ・さくら
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。現在のレギュラー番組は、NHKBS1の「ランスマ倶楽部」MC▽フジテレビ系の「ポップUP!」木曜レギュラー▽NHKEテレの「サイエンスZERO」など。
毎日新聞 2022/5/8 11:00(最終更新 5/8 11:00) 1657文字
https://mainichi.jp/articles/20220507/k00/00m/200/214000c