職業差別ともとれる発言をしたことで批判が殺到し、辞職を表明していた静岡県の川勝平太知事が9日、退任会見を開きました。会見では、最後まで“川勝節”でした。

■“リニアに黄色信号”訴える JR東海には

川勝知事
「ほぼまる15年もの間、県民の皆様に懸命にご奉仕できたことは、一生の思い出でございまして、光栄の一語に尽きるものであります」
 9日、“最後の会見”に臨んだ川勝知事。任期を1年ほど残しての辞職となります。

 会見は穏やかな雰囲気で進みましたが、リニア中央新幹線については熱がこもりました。

川勝知事
「4期目の最大の公約は、南アルプス自然環境の保全と水資源の確保であり、それとリニア工事を両立させることでございました。静岡県のみならず、岐阜県、長野県、山梨県でも、工事が遅れていることがはっきりといたしました。それは何を意味するでしょうか。南アルプストンネル工事自体に黄色信号がともったことを意味すると思います」
 工事を巡って、長年対立してきたJR東海については、こう話しました。

川勝知事
「これまでJR東海さんにかなり厳しいことも言ったことに対しては、改めて申し訳なく存じますけれども、同時に社長の正直な姿勢に、改めて敬意を表する次第であります。ご立派でした」

■「今後は仙人に」突然、童謡の替え歌も

 9日、退任会見に臨んだ静岡県の川勝知事。今後について問われると、こう答えました。

川勝知事
「仙人になるわけですね。日が明けますと常時、自由人になる。自由は規律と抱き合わせでないと、自由放漫な形になる。常在道場は変わらない。1に修業、2に修業、3に修業。山の中で、そういう生活に入ろうと思っています」
 記者たちが「仙人」のイメージをつかめないでいると、川勝知事は突然、童謡の替え歌を披露しました。

川勝知事
「『へいたのおじさん~ へいたのおじさん~ あなたの住まいはどこですか~ はいはい私の住まいは信州信濃の山奥の浅間の山の森の中 小鳥と話して過ごす』という、それが私のイメージしている仙人の姿でございます」
 退職金とボーナスについては、「受け取る」と話した川勝知事。最後は、多くの職員に拍手で見送られながら、県庁をあとにしました。

(「グッド!モーニング」2024年5月10日放送分より)

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900002558.html