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【 報道されない日本の『会社事情』 】(5)
★「 出稼ぎ労働 」の歴史
<出典> 「コトバンク(日本大百科全書(ニッポニカ))」( ht■ps://kotoban■.jp/word/出稼ぎ-100718 )

(1)「人数 」
 高度経済成長期の前半から急増し、ピークの『1972年(昭和47年)は「約54.9万人」だった』。
 その後は減少し続け、1976年(昭和51年)は「約36.4万人」、1984年(昭和59年)は「約24.5万人」、1992年(平成4年)は「約16.5万人」、2000年(平成12年)は「約6.5万人」、…、『2010年(平成22年)は「約1.5万人」』だった。
(2)「出身地域 」
 『東北地方』が圧倒的であり(1963年(昭和38年)は「49.3%」)、これに『北陸(14.1%)、九州(10.1%)』が続いた。
 これらの地域は、『域内に雇用機会が乏しい』という共通の特徴があった。
(3)「性別 」
 男性が『90%以上』。そして、その大部分が『世帯主(or)後継ぎ層』だった。
(4)「就労先 」
 就労先の地域は『大都市圏』がほとんどであり、1971年の農林省の調査によると『京浜地帯が47.4%、京阪神地帯が15.8%』だった。
 また、業種は『建設業』が圧倒的に多く、二番目は『製造業』だった。
(5)「労働環境 」
 賃金から社会保障まで全般にわたって劣悪であり、『賃金不払い』などの問題が発生した。
 特に、建設業(道路、トンネル、ダムの工事など)では、『労働災害や職業病(塵肺(じんぱい)症など)の犠牲になるケース』が多々発生した。
(6)「送り元での問題 」
 妻は、農業や家事の両面で中心だったので、心身ともに重圧がかかり、健康障害(農夫症など)が発生した。
 また、子供たちには、教育面で負の影響が大きかった。

=《続く》=