「つい最近まで人魚やってて、海の中しか知らない私が言うのも何だけど、気にする程の、事かしら?」

「日本人としては、いや世界規模で見ても、大きな橋を渡る経験する人間とか、1/1000、いや1/10,000より希少だろ。関東人とか、ほぼ全滅じゃね?」

「彼方は人魚でも種族が違うから、よく分からないわね」

シャルにとっては、どうでも良い事らしい。いや、日本人だって同じか」

三菱パジェロは、そのまま国道383号を走り続けます。

「平戸の市街地に、そのまま行くかと、思ってた」

「平戸の町は、すぐ近くだろ。それに着いても、お前が平戸の大手商事のお偉いさんとか市の重鎮に会うだけだろ?」

「それもそうね。で、何処に行くの?」

「生月だ」