電池はこの世から無くすべき

おもちゃのボタン電池誤飲の1歳男児、心臓に穴が開き2日後に死亡(スコットランド)

1歳5か月の男児が昨年末、両親の目の届かないところで小さなボタン電池を誤飲した。
男児は2日後に死亡し、クリスマスイブで楽しい時を過ごしていた家族は一転、
悲しみの底に突き落とされた。

スコットランド、マザーウェル在住のクリスティーン・マクドナルドさんとヒュー・マクマホンさんは
昨年12月24日、4人の子供たちと一緒にココアを飲みながら映画を楽しんでいた。

午後7時半頃だった。末っ子のヒューイー・マクマホン君を寝かしつけようとしたクリスティーンさんは、
息子の様子がおかしいことに気付いた。ヒューイー君はベッドに入るとそのまま倒れて動かなくなり、
呼吸をするたびにゼーゼーと胸が鳴り、目を開けることもつらそうだった。

慌てたクリスティーンさんはすぐに救急車を要請し、ヒューイー君は隣町にあるユニバーシティ・
ホスピタル・ウィショウの救急病棟に搬送された。そして酸素吸入を受け、一度は安定したかに
見えたヒューイー君だったが、しばらくすると容体が急変。医療スタッフが次々と駆け付けて
胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始した。

ヒューさんは「息子を救おうと必死になっているチームの姿を見て、私はその場で泣き崩れました。
床には息子の血が溜まっていました」と当時を振り返り、「それまで楽しくクリスマスイブを
過ごしていたのに、いったい何が起こったのか、全く分からないままでした」と続けた。

こうして長男(14歳)、長女(9歳)、次女(6歳)の3人を親戚に預け、「なんとか助かって欲しい」と
祈りながら病院で過ごしたクリスマスの夜、夫妻は医師から息子の容体急変の原因がボタン
電池の誤飲であることを知らされた。

「医師が看護師2人を連れて病室にやってきたのですが、3人はそれまでずっと泣いていたような
顔をしていました。外科医は『誤飲したボタン電池が食道に留まり、心臓にまで穴が開いていました。
これまでに同じケースは一度だけありました』と教えてくれました。」

実はヒューイー君の死後、夫妻はサルのおもちゃに使われていた3つのボタン電池のうち、1つが
なくなっていることを発見したという。おもちゃは約2500円(16ポンド)で、腹部を触ると音が出るなどの
機能が付いていたそうだ。

ちなみにヒューイー君の心臓には5ペンス硬貨(直径1.8センチ)ほどの穴が開いていたそうで、
クリスティーンさんは「ボタン電池は光ったり音が出たりするクリスマスカードやおもちゃ、
電動歯ブラシなどありとあらゆるものに使われています。

ヒューイーの苦しみや、私たちと同じつらい思いを他の誰にも味わって欲しくないのです」と訴え、
ボタン電池の販売を中止するよう請願書を作成し、署名を集めている。
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