毎日新聞 2021/12/2 14:10(最終更新 12/2 14:22) 628文字
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女性蔑視ともとられかねない選挙期間中の発言について「全て撤回する」と謝罪した川勝平太知事=静岡市葵区の県庁で2021年12月1日、金子昇太撮影
6月に行われた知事選の期間中に、女性蔑視ともとられかねない発言をしたとの一部報道を受け、静岡県の川勝平太知事は1日、報道陣の取材に「誠に不適切な発言だ。全て撤回する」と述べて、謝罪した。2日に開く定例記者会見で改めて謝罪する方針。
発言は「顔のきれいな子はあまり賢いことを言わないと、きれいになる」などで、女性の容姿と学力を結びつけているようにもとられる。中日新聞が1日朝刊で報じた。
川勝知事は1日、報道陣の取材に対し、発言の意図について、かつて学長を務めた静岡文化芸術大の学生が工事現場に行ったときのエピソードを紹介したかったと説明。「舌足らずで支離滅裂。誠に不適切だった」と謝罪した。発言した記憶の有無を尋ねられると、「新聞を読んで知った。誠に面目ない」と述べ、当時の記憶がないとした。
10月の参院静岡選挙区補欠選挙の応援演説で、御殿場市について、「コシヒカリしかない」などと発言し、11月の臨時県議会で辞職勧告決議案が可決された川勝知事。謝罪の場で「なぜ差別をしてはならないのか。この世界に誰一人、同じ人はいないからだ。どなたもかけがえのない存在です」と語っていた。
一部報道を受けて、自民党県連の木内満政調会長は「多方面に対して無礼で受け入れがたい発言だ」と厳しく非難。知事を支持する県議会第2会派・ふじのくに県民クラブの佐野愛子会長は「どのような状況で、どのような意図で発言をしたのか聞き取り、撤回を求めたい」と話した。【金子昇太、渡辺薫】