毎日新聞社は昨年11月から今年1月にかけて、埼玉大社会調査研究センター(松本正生シニア・コーディネーター)と共同で、時事問題に関する世論調査「日本の世論2021」を実施した。天皇の皇位継承について「男子がいない場合のみ、女子の継承を認めるべきだ」(41%)と「男女にかかわらず、天皇の第1子の継承を優先すべきだ」(35%)を合わせて回答者の7割超が女性天皇を容認。「男子の継承を維持すべきだ」は10%にとどまった。

 現行制度では、父方が天皇の血筋である「男系」の男子のみが皇位を継承できる。女性の回答に限ると「第1子」の38%と「男子がいない場合のみ女子」の37%が拮抗(きっこう)。年代別では「第1子」との回答が18?29歳で43%だったのに対し、60歳以上では「男子がいない場合のみ女子」が4割を超えた。

 女子が天皇に即位し、その子が皇位を継承すると、母方が天皇の血筋である「女系」の天皇となる。女性天皇容認の回答者に女系天皇について尋ねたところ「女系による継承を認めるべきだ」が70%を占め、「男系による継承を維持すべきだ」は10%だった。女系容認派は回答者全体の52%に当たる。

 調査は全国240地点の選挙人名簿から無作為に抽出した2400人を対象に郵送法で実施し、1315人から有効回答を得た。【伊藤奈々恵】

毎日新聞 2022/2/23 11:06(最終更新 2/23 15:01) 560文字
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