鈴木誠也外野手(27)のカブスは5日、休養日で試合がなかった。マリナーズとアストロズでスカウトを務めたバーニー・プレスコフ野球アナリストは、鈴木の特集記事を米経済紙フォーブスに寄稿。能力の高さは明らかで、現在は不振でも長い目で見守ることが必要だと説いた。
 開幕直後は好調だったが、現在のバットが湿っていることは「大リーグではごくノーマルにたどる経過だ」と強調。「いま求められるのは我慢強さ。対戦相手からの研究に直面し、鈴木とカブスは必死に戦わなければならない。打撃を磨き、投手がしてきた修正に対抗することが現在のチャンレジだ」とした。
 同アナリストは、鈴木を米野球で“万能”を称する「真の5ツール(打率、長打、守備、強肩、走力)プレーヤーだ」と力説。続けて「日本の伝統的な打撃スタイルと技術を駆使していたイチローや松井秀喜とは反対に、鈴木はより伝統的な“アメリカンスタイル”のスイングをする。この点は、鈴木を観察していたスカウト陣の多くが指摘していた」とした。
 具体的にはバットコントロールに秀でてミート力が高く、ボール球を追わず空振りも少ない。投手に球数を費やさせる点が目立つという。外野守備に関しても「生来の本能を用いた“野球IQ”が非常に高く、目を見張る運動能力も持ち合わせている」と称賛した。
 鈴木は開幕から10試合は打率・429、4本塁打、11打点。だが、ボール球を振らないことから、相手投手は積極的にストライクゾーンの、特に高めを攻める場面が目立ち、それ以降の14試合は打率・154、ノーアーチで4打点と苦しんでいる。

中日スポーツ 2022年5月6日 15時03分
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