【ソウル=甲原潤之介】韓国政府は日本からの観光目的の入国者に対するビザ免除を10月末まで延長する。8月に1カ月間の期間限定でビザ免除を再開していた。9月3日からは入国者全員に義務づけている入国前の新型コロナウイルス検査を撤廃する。入国後24時間以内に韓国で受けるPCR検査は引き続き義務づける。

日本からの観光客は出発前にインターネットで電子旅行許可を申請し、許可を受ければビザなしで入国できる。韓国政府は通常なら審査に72時間程度かかると説明している。

韓国は新型コロナの感染拡大を受け2020年に日本の観光客に対するビザ免除を停止し、今月から2年半ぶりにビザなし観光の受け入れを再開した。

既に100カ国以上を対象に期間を区切らずビザなし観光を再開している。日本が韓国からの観光客にビザ取得を求めているため、日本からのビザなし観光は期間限定の特例としている。

新型コロナ検査の撤廃は旅行業界などが求めていた。入国前の検査をなくす一方、入国後の検査を続けることについて韓国政府は「感染者の早期発見と変異ウイルスの監視のため」と説明している。

日本経済新聞 2022年8月31日 16:10
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM312NL0R30C22A8000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1661931151