藤田まことさん没後15年 長女が語る「家での中村主水」「借金60億円」「闘病の真実」

5/6(火) 10:00配信 産経新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/1d3fe48fe24a21b5c9acc42a58fc374300102375

「必殺」シリーズの中村主水(もんど)役などで親しまれた俳優の藤田まことさんが平成22年に死去してから、今年で15年となる。この節目に長女の原田敬子さんがX(旧ツイッター)での発信を始めたほか、初めての著書を出した。付き人の経験もある敬子さんに、父として、俳優としての藤田さんの秘話≠聞いた。


■本当に「ムコ殿」だった

必殺シリーズは昭和47年にスタート。中村主水が登場したのは48年に放映が始まった第2作『必殺仕置人』だった。普段は奉行所に務めるさえない下級役人で、家では義母にいびられている。しかし、実は凄腕の殺し屋ーという設定が視聴者の心をつかむ。主水は藤田さんが病魔と闘いながら演じた『必殺仕事人2009』まで、約36年間、シリーズを代表するキャラクターとして活躍した。

「父の魂すべてが、中村主水の中に生きているんです」。敬子さんはこう語る。さまざまな役を演じた藤田さんだったが、主水役への思い、こだわりは格別なものがあったという。

敬子さんが2月に出した著書『藤田まこと 修芸生涯』(立東舎)によると、藤田さんは生前、「中村主水は俺だけやからな」と語っていた。実はドラマのエンドロールで、最も重要な出演者として藤田さんの名前がトップに出るようになったのは10作目の『新必殺仕置人』から。それまでは山ア努さんや石坂浩二さん、中村敦夫さんらだった。敬子さんは、藤田まことという俳優について「ゆっくりと時間をかけて(役を)自分のものにしていくタイプ。父も自分でそう話していました」と振り返る。

敬子さんが明かした私生活で、藤田さんは主水と同じく、妻の母親と同居していた。ただ、主水と異なり、義母は藤田さんのことを立てる人だったという。敬子さんにとっての祖母は「母以上に父に尽くしてましたね」と懐かしそうに語る。必殺シリーズのラストは、主水と妻のりつ(白木万理さん)、主水を「ムコ殿」と呼ぶ義母のせん(菅井きんさん)の3人によるユーモラスなやり取りで終わるのが定番。藤田さんが意見を出して脚本を改訂したことも多かったとみられ、敬子さんは「使えるネタがいっぱいあったんでしょう」と笑顔で話した。

■巨額借金に「やりがい」

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