カプッチーナちゃんに脳をやられる若者たち─世界に広まる「脳腐り」の新たな潮流に極右の影

5/5(月) 20:20配信 クーリエ・ジャポン
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4825d8ec1d0d5c87d2cd70e7eb12e54564e5aa3

ネットで「取るに足らない、もしくは刺激のない」コンテンツを延々とスクロールすることによって生じる知的退化、もしくは、そのようなコンテンツ自体を指す「ブレインロット(脳の腐敗)」という単語が、2024年に注目された。そして最近ではこのブレインロットに、さらなる進化が起きているようだ。

【動画】バレリーナ・カプッチーナの動画に、とくに重要な意味はない
https://courrier.jp/cj/399597/?gallery&utm_source=yahoonews&utm_medium=photo&utm_campaign=399597&utm_content=society

米紙「ニューヨーク・タイムズ」によれば、2025年になって「イタリアン・ブレインロット」という新しいジャンルが登場し、Z世代・アルファ世代のあいだで急激に広まっているという。

始まりは、AIで生成された奇妙なキャラクターたちがTikTokのフィードに現れるようになったことだった。こうしたキャラクターは、動物や人間と無生物が融合したような姿をしており、多くは「#italianbrainrot」というハッシュタグとともに投稿されている。このハッシュタグの再生回数は、すでに合計で30億回を超えている。

これらのミームには、なんとなく「イタリアっぽさ」がある。名前がイタリア風だったり、コーヒーのようなステレオタイプ的なイタリア文化のモチーフを扱っていたりするのだ。また、イタリア語訛りの強い男性がナレーションしていることが多い。だが、その内容は翻訳すると意味不明であることがほとんどだという。

最初に登場したキャラクターは、ナイキのスニーカーを履いた足付きのサメ「Tralalero Tralala(トララレロ・トラララ)」だった。続いて現れたのは、「Bombardiro Crocodillo(ボンバルディーロ・クロコディーロ)」という、ワニの頭を持つ軍用爆撃機だ。

ニューヨーク・タイムズによれば、最近登場したキャラクターのなかで、最も人気を集めているのが「Ballerina Cappuccina(バレリーナ・カプッチーナ)」。

彼女は頭がカプチーノのカップになっているバレリーナで、ルーマニア在住のスサヌ・サヴァ=チュドール(24)が3月にAIで作ったものだ。サヴァ=チュドールは同紙に対し、このトレンド全体が「荒唐無稽なユーモアの一形態」であり、「現実のイタリアというよりは、映画的な“イタリア神話”のイメージに基づいている」と語っている。

この動画はTikTok上で4500万回以上再生され、380万件以上の「いいね」を獲得している。

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