0001きつねうどん ★
2022/05/29(日) 17:55:38.09ID:CAP_USERあのお巡りさんはどうしているのだろうか。長年警察を取材していると警察官による様々な手柄話を耳にする。しかしその立役者が誰なのかは得てして判明しないものだ。
春になるとオウム真理教による一連のテロ事件が思い出される。1995年3月20日発生の地下鉄サリン事件を皮切りに警察庁長官銃撃事件(3月30日)、教団幹部刺殺事件(4月23日)、教祖の麻原彰光逮捕(5月16日)に至るまで、列島は未曾有の事態に大きく揺れた。
宗教団体による組織的テロ行為によって国家の安全が脅かされた史上類を見ない事件である。オウムを追い詰める捜査において、全国の警察官による素晴らしい手柄話は枚挙に暇がないのかもしれない。
例えば地下鉄サリン事件のわずか数日後、滋賀県警が教団信者の車から光ディスクを発見したことがあった。このディスクのデータを徹底的に解析したところ教団信者の名簿が見つかった。何とこの名簿から警察官の信者が数名いることが判明したのだ。この大発見により警察内部の情報が教団側に漏れるのを食い止めたとも言われている。
こうした話の中でも忘れられないのが、2012年6月に教団最後の逃亡犯、高橋克也(現在服役中)の発見に至ったこぼれ話だ。こんな見事な逃亡犯の逮捕劇は古今東西滅多にない。
「オウム高橋」は川崎市から大田区に?
あの年は元旦から大騒ぎがおきた。前日の大晦日の夜、17年近くにわたって行方をくらましていた元教団幹部の平田信が突然警視庁本部に出頭してきた。(平田元幹部は4月26日静岡刑務所から出所したという).
そして6月には同じく逃走中だった女性信者が発見され逮捕されるに至る。残るは高橋だけとなった時、警視庁は最高幹部の指示でメディアに積極的に情報提供し、報道させることによって高橋についての目撃情報を少しでも募ろうとした。この判断は功を奏したと言える。
捜査一課のナンバー2である理事官は自らフジテレビの特別番組に生出演し、全国を睥睨するかの様にカメラに向かって「高橋、出てこい!」と獅子吼した。相手は長年にわたって陰さえも近づけなかった高橋だ。理事官の鋭い語気には、追い詰めるのは今しかないという勢いがあった。
話はここからである。こうした連日の放送や新聞記事を通じて、高橋が川崎市内に潜伏していたと知った東京・大田区・大森警察署管内に住むある住民が行動をおこすのである。
「あのお巡りさんに手柄を」ある住民の決意
近所には日夜管内を奔走しトラブル解決に励む「お巡りさん」がいたそうだ。日ごろのその姿に心打たれる思いがあったのだろう、この住民はお巡りさんに手柄を取らせてあげたいと思ったようだ。高橋が川崎にいたのだから、隣の大田区に来ているかもしれないと自らの足で高橋を探しに出かけたのである。