「最も信頼できる国」日本が7年連続トップ ASEAN調査 [きつねうどん★]

[1 きつねうどん ★ 2025/05/10(土) 17:08:10.45 ID:x1++k1d/]

　シンガポールのシンクタンクが発表した「東南アジアの状況2025調査レポート」で、日本は東南アジアで「最も信頼できる国」となった。首位は7年連続となる。最新となる2025年度の調査では、日本に対する信頼度が前年に比べ大幅に上昇したことが明らかになった。東南アジア地域における日本の影響力の強さがうかがえる。

◆信頼度66.8%、前年から大幅上昇
　調査は、ISEASユソフ・イシャク研究所が今年1～2月に東南アジア諸国連合（ASEAN）に加盟する10ヶ国と東ティモールの研究者や官僚ら計2023人を対象に実施した。そのなかで、日本はASEAN諸国から66.8%の信頼度を獲得し、「最も信頼できる国」の座を7年連続で確保した。この数値は昨年の58.9%から大幅に伸びており、域内で日本への信頼感が継続的に高いことを改めて証明する形となった。

　調査の主要国信頼度ランキングでは、日本に続いて欧州連合（EU）が51.9%で2位、アメリカが47.2%で3位、中国は36.6%で4位、インドは35.3%で最下位だった。今回の調査ではEUが、アメリカを上回って2位に浮上した点も注目される。東南アジア地域で欧州の影響力が強まっていることを如実に表している。

◆日本の高評価の理由は「国際法の尊重」
　調査結果によると、日本がASEAN諸国から強い信頼を得ている最大の要因は、「国際法を尊重し擁護する、責任ある主体」というイメージだった。この認識に同意すると答えた回答者は40.5%に上り、前年の36.5%から大きく増加している。

　また、回答者の19.2%が日本の「豊かな経済力とグローバルな場での政治的リーダーシップへの意欲」を評価している。経済大国としての日本の実力、および国際社会での積極的な姿勢が、各国から評価されている模様だ。さらには、日本の文化・文明に対する敬意から信頼を寄せるという回答も18.8%に達している。長年にわたり文化的魅力などソフトパワーを発信してきた政策が成果を上げたといえるだろう。

◆フィリピンとカンボジアから特に高い信頼
　国別にみると、日本への信頼度（「Very Confident」および「Confident」の合計値）はフィリピン（83.0%）がトップで、続いてカンボジア（73.8%）、ブルネイ（71.8%）、ベトナム（68.3%）となっている。調査からは、これらの国々が日本の一貫した外交戦略と経済的な連携を高く評価していることがわかる。

　日本を信頼する理由として、フィリピンでは「日本の軍事力は世界平和と安全保障にとって資産である」と評価する声が他国より高く、ベトナムでは「日本は国際法を尊重し擁護する責任ある主体」との認識が52.8%と突出して高かった。

　今回の調査では目立った動きとして、ラオスの日本に対する信頼度が前年から26.9ポイントも上昇して64.2%となり、調査対象国中で最大の伸びを示した。その背景には、インフラ整備や人材育成といった分野での日本との協力関係の深化があると考えられる。

◆中韓に気を取られすぎとの指摘も
　一方、シンガポール（28.9%）、インドネシア（26.6%）、マレーシア（22.9%）では、日本に対する見方は他国に比べると慎重となっている。

　日本に対する不信感を示した回答者（全体の16.5%）の間では、「日本は国内問題や北東アジア（中国、韓国、台湾）との関係に気を取られており、グローバルな問題に集中できない」という見方が34.6%と最も多かった。この見方はフィリピンとミャンマー（ともに50.0%）、シンガポール（45.7%）の回答者に特に強く見られた。

　また、28.4%の回答者は「日本はグローバルなリーダーシップを発揮する能力や政治的意志を持っていない」と考えており、この見方はベトナム（55.0%）で特に顕著だった。さらに、「日本の経済力や軍事力が自国の利益や主権を脅かす可能性がある」（7.1%）、「日本は責任ある信頼できる国ではない」（17.1%）といった懸念も一部で示された。それでも、これらの国々においても信頼感は不信感を大きく上回っている。

[2 きつねうどん ★ 2025/05/10(土) 17:08:24.00 ID:x1++k1d/]

◆戦略的重要性では中国・アメリカに次ぐ3位
　これとは別に、ASEAN対話パートナーの戦略的重要性を評価する指標において、日本は11点満点中7.53点を獲得し、中国（8.80点）、アメリカ（8.76点）に続く3位につけた。特に日本への信頼度も上位のブルネイとフィリピンは、日本を戦略的パートナーとして高く評価している。

　調査報告書では、日本への好感度が高い理由として、長年にわたる援助活動、インフラ整備、経済発展への貢献が背景にあると指摘している。中国とアメリカがアジア太平洋地域での影響力を競い合うなか、日本は「第3の選択肢」として存在感を示しているとの分析だ。こうした評価からは、アジア地域の安定と発展に向けた日本の継続的な取り組みが認められていることがうかがえる。

◆観光地としても人気
　コロナ禍以降、円安も相まって、日本は観光地として高い人気を博している。こうしたなか、日本のソフトパワーはますます広がりを見せている。調査によると、回答者の33.0%が「最も訪れたい観光地」として日本を選び、昨年に引き続きトップの座を維持している。特にタイでは55.6%、フィリピンでは47.6%、シンガポールでは43.0%が日本を希望先としており、他国を大きく上回った。

　また、住みたい国・働きたい国としても、日本は17.6%の支持を得て第2位となった。第1位はASEAN域内諸国（20.5%）だったが、域外国の具体的な国としては日本が最高評価を獲得した形となる。特にフィリピン（29.1%）とタイ（23.5%）の回答者からの高い支持は、日本の生活環境や労働環境に対する強い信頼を示している。

　こうしたデータから、文化と経済の両面で日本の存在感が一層高まっていることが明らかになった。

https://newsphere.jp/world-report/the-most-trusted-major-power-in-southeast-asia/