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「北京五輪を成功させて国威発揚につなげたいという中国当局の思惑も背景にあるのでは。東京五輪についても中国はとても好意的でしたが、自国の五輪を盛り上げるためにしばらくの間スポーツ分野ではえびす顔が続くと思います」

と推測する。また「もともと羽生選手の中国での人気が高い」とも。

「中国でも、今回の件で『羽生結弦粉絲拜托中国観衆(羽生の応援は中国に任せて)』という言葉が検索ホットワードのトップになるほどです。哈牛(ハー・ニュウ)、柚子(ヨウ・ヅ)といった、羽生選手の名前を音訳したあだ名もあります」(安田さん)

“プーさんシャワー”も中国ファン由来

ある日本の羽生ファンも、中国人のファンたちの熱狂ぶりを目の当たりにしたことがあるという。

「数年前、日本で開かれた羽生選手出演のアイスショーで、隣に座った中国のファンに日本語で声を掛けられたことがあります。友達5人で中国から羽生選手を見に来たという女子大生で『羽生選手が出るショーをたくさん見られるから、日本の人はうらやましい』なんて話していましたよ。

もっと羽生選手のことが知りたくて日本語を勉強したそうで、羽生グッズはどんなものが売っているのかなどいろいろ聞かれました。コロナ前は試合やショーの会場のあちこちで中国語が飛び交っているのを聞きましたね」

中国人にとって、“羽生ラブ♪”のポイントとは? 安田さんによれば、中国のSNSでは「リンクにキスする動作が好き」「スター性があってカッコいい」といった、羽生を好きな理由が挙げられているという。

「王子様のような外見やアスリートとしての素晴らしさ、さらに人間性にも引かれているようです。’17年の世界選手権で、羽生選手と表彰式で並んだ中国人選手が中国国旗を表裏反対に持っていたことがあったんですが、そのとき羽生選手が気づいて直すのを手伝ってあげていたんです。そうした優しい気遣いでも中国人ファンの心をつかんでいるようですよ」(フィギュア関係者)