群馬県内で8日、クマやイノシシに襲われる被害が相次いだ。

 午後2時半ごろ、安中市内の病院から、同市内の稲村山に登っていた埼玉県川越市内の契約社員の男性(58)が「クマに襲われてけがをした」と安中署に通報があった。男性は上唇や左手首に裂傷を負った。軽傷だった。

 同署によると、男性は1人で安中市松井田町北野牧の登山道を下山中に、約20メートル先に動物がいることに気づいたところ、成獣のクマが突進してきて襲われた。子グマを連れており、2頭のクマはそのままいなくなった。男性は自力で病院に向かったという。

 午後2時40分ごろには、富岡市原でイノシシのわなを確認していた同市内の男性2人が「イノシシに襲われ、けがをした」と119番があった。通報を受けて駆けつけた富岡署員1人も襲われ、左腕にけがをした。同署によると、男性3人でわなにかかっていたイノシシに近づいたところ、93歳と71歳の男性2人が襲われた。イノシシはその後、地元の猟友会員に駆除された。イノシシは体長約140センチの成獣だった。