0001きつねうどん ★
2022/10/06(木) 07:08:19.81ID:CAP_USER(前編からの続き)
仙台市青葉区落合の住宅街で、道路にザリガニが大発生する現象が起きています。近くにある調整池から出てきていると見られます。
最大の謎は、どうしてザリガニが池から道路に出てくるのかということ。しかも、道路に出るのは、9月から10月の間だけ。「雨が降った日」にたくさん出てくるという情報もありましたが、この点も理由はわかっていません。加えて、出てくる方角も決まっていたんです。なぜか、池の北側の道路だけにたくさん出てくることが判明しました。ザリガニの生態に詳しい方の力をお借りして、この謎の解明に挑戦しました。
道路に大量発生するザリガニの謎。これを解明すべく訪れたのは、仙台うみの杜水族館です。ここに淡水生物を飼育・研究している方がいらっしゃいました。魚類チームリーダーの相澤さんです。まずは、道路に出てきたザリガニと仙台市職員による捕獲作業の様子を見ていただきました。
(仙台うみの杜水族館 相澤真哲さん)
「大型ばっかりですね」
真剣に見てくださいましたが、結論は出ませんでした。というのも、同じような事例をこれまでに聞いたことがないそうなんです。
(仙台うみの杜水族館 相澤真哲さん)
「やっぱり行かないと分からないことが多いですね。まぁ、遠くはないので、行ってみたいですね」
というわけで、ザリガニが道路に出てくるという調整池に相澤さんと来ました。まずは、ザリガニがどんな環境で暮らしているのか池の状況をチェックします。しばらく探すと、例のごとくザリガニを発見。見つけた場所はコンクリートの穴の中。ザリガニはこの穴を住み家にしていることが分かりました。
一方、ザリガニの天敵となるコイやウシガエルなどは見つかりません。そのため、ザリガニが生息しやすい環境でもあるのですが、ザリガニのえさとなる柔らかい水草や小魚も、確認できなかったんです。
(仙台うみの杜水族館 相澤真哲さん)
「ザリガニが食べるエサがないですよね。ザリガニはザリガニを食べている気がする。魚はいないですよね?だからザリガニはザリガニを食べているんじゃないかな」
ちょっとショッキングな話でしたが、相澤さんによると、ザリガニのエサがないという状況こそが道路に出てくる理由ではないかというのです。つまり、共食いせざるを得ないほどエサがないため、食べられまいと逃げたり別のえさ場を求めて池を抜け出した結果道路に出てきた、というわけです。では、なぜこの時期だけ大量に出てくるのか?という謎ですが、これも相澤さんが見事な推理を立ててくれました。ポイントは、この日捕まえたザリガニが卵を抱えていたことです。
(仙台うみの杜水族館 相澤真哲さん)
「地方によって繁殖する時期がずれまして、宮城県だと9月ぐらいがピークなのかなと。まさに今ですよね。繁殖して自分の子供を守るために新しい場所に移動する」
そしていよいよ、最後の謎。なぜザリガニは北側の道路にだけ大量に出てくるのか?念のため、池の周りの別の場所も探してみましたが、確かにザリガニの姿は見当たりませんでした。相澤さんはザリガニが出てくる道路の真下を探っていきました。すると・・・。
(仙台うみの杜水族館 相澤真哲さん)
「ここ水が流れているじゃないですか。なるほどね、ここ染み出てきているんですね。水たまっていますもん、雨降ってないのにね。ザリガニって上流に登っていくという習性があるんですよ。水が出てきているので(斜面を上り)はい出ていくルートができている。ここが一番多いのはその理由です」
コンクリートの隙間から斜面に沿って流れ出る水。ザリガニはこうした水の流れに逆らって進む習性があるそうで、上へ上へと進んだ結果、道路に出たと相澤さんは推測します。数々の謎を、文字通り体当たりで推理してくださった相澤さん。じつに面白い謎解き、ありがとうございました。
https://nc.ox-tv.co.jp/news/detail/2022100500006