ジャーナリストの青木理氏が29日、TBS系「サンデーモーニング」に出演し、防衛費の増額と敵基地攻撃能力についての岸田文雄首相のスタンスに疑問を投げかけた。

 青木氏は、2022年5月に米バイデン大統領が来日した際に、岸田首相が防衛費の増額を約束したと説明。その後の臨時国会では「慎重に検討する」「現時点で詳細は申し上げられない」と答えたとした上で、臨時国会終了直後の同年12月16日に「安保関連3文書を決めて防衛費の大幅増と敵基地攻撃能力の保有を宣言した」と伝えた。さらに、今年に訪米した岸田首相が、防衛費と敵基地攻撃能力について「報告」した後に、現在の通常国会で「議論している」と説明した。

 続けて「失礼ですけど、岸田さん、どちらの国の首相なんでしょうかって言いたくなるような」と皮肉たっぷりに語った。岸田首相のスタンスについて「対米従属をさらに強めるっていうごく当たり前のことなんですけど、それがあまりにも露骨」とバッサリ。「国会の議論に先んじてアメリカに報告してっていう状況が果たしていいんですかっていうことも含めて今国会で議論していただきたい」と言葉を強めた。

 青木氏は15日に同番組に出演した際にも、岸田氏に対して「日米の軍事一体化というよりアメリカの下請け、2軍のように自らを位置づけて」いるなどと指摘していた。

https://www.daily.co.jp/gossip/2023/01/29/0016003674.shtml