「文在寅一派」と「ソウル市民」の“リアルな温度差”
韓国ではいまも文在寅政権の頃の「勢力」を維持しようと活発に動いている勢力がいる。

もちろん、野党も市民団体も躍起になっているのだが、そうした動きを見ているとソウル市民との「温度差」を感じざるを得ない。

先日、野党議員が音頭をとって元徴用工問題のデモが行われていた。元徴用工問題を強行採決しようとする政府批判からはじまって、結局は大統領退陣要求デモになっていた。その様子をメディアはさも「総意」として、韓国国民が反対している様に内外に伝えていたが、それはまったく「現実」を捉えていないと思った。

いま多くのソウル市民は、ローソク集会の様に周りに流されて参加するということはなくなっているのがリアルな現実なのだ。

これまでは左派議員も市民団体も「口先だけの理想」を語り、反日をあおっていれば、それでついてくる人たちがいた。しかし、もう国民を騙せない。それほどまでに“文在寅はしでかした”のだ。

文在寅の「罪」が改めて明らかになってきた…!
いま尹大統領になって、韓国政府は元徴用問題の解決に動き出している。仮に韓国政府がその動きを強行採決したならば、野党も市民団体も再度、反日、不買を起こそうと動き出すはずである。だが、2019年の文在寅大統領時代のように、国のトップが反日を扇動するのとは今回はまったく事情が違う。

そんな動きをどうにか国民に強要しようとしても、多くの国民はついてこないだろう。一度、「反日」によって自由を奪われた国民が、前政権と同じ環境下を自分たちで好んで作るはずがない。

当時は日本が好きでも、日本料理店に行きたくても、日本に旅行に行きたくても、声に出せない、行動に移せないという“不自由”が国に広がっていた。もうあの環境に戻りたくない、と感じる韓国人がいま大量にいるのだ。そんな文在寅の「罪」がいま改めて明らかになってきたともいえる。

私自身、周りや日本で出会う訪日韓国人たちと話すと、前政権までの過ちを理解している韓国人が多い。だが、反日教育から見る韓国の世間体は我々が思うほど単純でもない点には注意が必要だ。

多くの人がいまの“反日”がおさまっている状況を「正常」と感じているが、まだまだ韓国の“中枢”にいるのは文在寅政権で配置された者たちばかりだ。やはり韓国社会で暮らす以上、無視できない左派勢力(権力)がいるのも事実なのだ。

「ちゃぶ台返し」のリスク
その支配が続く限り、常識を持った韓国民は声を出しづらいし、出せば社会的に抹殺されるリスクがある。その恐怖を今の新政権が精算しようとしている。

だから、まだ結果が出てないにもかかわらず支持率が上がっていってるのだ。

支持率の動向を見ていると常識を持った人が自由を求めて、新政権に無言のエールを送っていると私は感じる。

そんな韓国民に期待もしたいが、どうしても反日の恨がある限り「ちゃぶ台返し」の危険性を覚悟しながら、期待度50%も持てずこんなことを書きながらビクビクする私がいるのも正直なところなのである。

https://gendai.media/articles/-/106013