市が中央公園広場の西側で2月に着工した、J1サンフレッチェ広島の新たな本拠地となるスタジアム。基礎工事を終え、今は大型クレーン8台がスタンドの骨組みの建設を進める。今秋にはスタンドを覆う屋根の工事が始まり、地上7階建て(延べ約6万7千平方メートル)の本体のおおよその外観が見えてくるという。

  総事業費は約270億9千万円。広島県と市がそれぞれ43億4400万円を負担する予定だが、地元経済界の寄付が約18億円と目標額(10億円)を上回り、県市の負担額が圧縮される可能性がある。ほかに国庫補助金や借金で賄う。東側には広場エリアも設け、24年8月に全面オープンする。

■旧市民球場跡地

 08年まで半世紀にわたりプロ野球の広島東洋カープの本拠地だった旧市民球場跡地には、中央イベント広場「ひろしまゲートパークプラザ」(約6500平方メートル)を中心とする施設ができる。4月に着工し、球場解体後も一部残っていた右翼席を6月に全面撤去。併設の飲食店など8棟の基礎工事が続いている。

 NTT都市開発(東京)を代表とする企業グループが整備と運営を担い、総事業費は約13億円。スケートボードや自転車BMXのジャンプ台など都市型スポーツ向けの施設も造る。