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毎日新聞 2021/11/12 11:00(最終更新 11/12 11:00) 405文字




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大分地方裁判所=河慧琳撮影

 JR九州が進める駅の無人化計画で移動の自由を妨げられたとして、大分市で車椅子生活を送る男女3人が同社に損害賠償を求めた訴訟の第4回口頭弁論が11日、大分地裁(府内覚裁判長)であった。原告側弁護団の徳田靖之弁護士は意見陳述で「同社が赤字の解消のために駅の無人化をして原告の移動の自由を侵害することが許されるのか」と主張した。

 原告側によると、JR九州は10月末に提出した準備書面で駅無人化について「長期的な交通ネットワークを維持するための効率化の一環」と主張。これに対して原告側は、駅無人化実施当時の説明会で同社が「無人化は赤字を解消するため」と明言したと指摘。さらに当時、同社は年間400億円の利益を上げていたと主張した。



 この日は、車椅子の利用者10人が傍聴に訪れ、抽選を含め8人が傍聴した。神戸市の大島秀夫さん(68)は「JR駅無人化を阻止する動きが全国に広がっていってほしい」と期待を込めた。【河慧琳】