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毎日新聞 2021/12/14 16:44(最終更新 12/14 16:44) 463文字




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大阪市の条例に基づいてヘイトスピーチを認定し、氏名を公表したことを説明する市の担当者=大阪市役所で2021年12月14日午後1時42分、野田樹撮影

 在日韓国・朝鮮人に対して差別的な内容が書かれたチラシを配ったとして、大阪市は14日、市ヘイトスピーチ抑止条例に基づき、政治団体「朝鮮人のいない日本を目指す会」代表の川東大了氏の氏名を公表した。2016年の条例制定以降、氏名や団体名が公表されるのは4例目。川東氏は19年12月に条例初のケースとして氏名を公表されており、今回で2度目になる。

 市によると、川東氏は18年12月、同市生野区鶴橋の住宅街で、在日韓国・朝鮮人を中傷する内容が書かれたチラシを少なくとも27枚、戸別配布した。川東氏は16年9月にJR鶴橋駅周辺で差別発言を繰り返す街宣活動を行ったとして、19年にも氏名を公表されている。



 市ヘイトスピーチ審査会の矢倉昌子会長は「戸別配布は在日韓国・朝鮮人の方々に自宅ですら安全地帯ではなく、いつ何時平穏な生活が脅かされるかもしれないという強い不安感を抱かせた」とコメントした。

 条例では、申し出を受けて市が弁護士らでつくる審査会に諮問。審査会は対象となる団体や個人の意見も聞いた上で答申し、市が公表を判断する。【野田樹】