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毎日新聞 2021/12/30 06:00(最終更新 12/30 06:00) 有料記事 1355文字




 2021年6月に成立した重要土地利用規制法を巡り、安全保障上の重要施設や国境離島の「機能を阻害する行為」として、高所からの監視・盗聴や離島保全の拠点施設への攻撃など、政府が想定する8事例が判明した。機能阻害行為は中止の勧告・命令や罰則の対象となるが、条文などに具体例が示されず、同法の国会審議で私権制限の乱用への懸念が出ていた。

 内閣官房が法案の作成過程で、内閣法制局の審査や政府の見解を踏まえてまとめた文書を、毎日新聞が情報公開請求で入手した。

高所からの監視・盗聴、ライフライン破壊…
 文書では、重要施設に対する機能阻害行為として五つを提示。@継続的な高所からの監視・盗聴などA周囲の送電線、水道管などを破壊し、施設へのライフライン供給を阻害B坑道の掘削、施設地下への侵入・攻撃C銃器による攻撃D電波妨害(ジャミング)――を列挙した。

 加えて、国境離島に対しては三つの行為を…

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