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2022年01月31日13時31分

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ロシアのラブロフ外相=26日、モスクワ(AFP時事)




 【モスクワ時事】ロシアのラブロフ外相は、ロシア侵攻の懸念が広がるウクライナ情勢を念頭に、「われわれが今、深刻な問題を抱えているのは、米欧がロシアの国益に対して無頓着で不誠実な行動を取ったからだ」と批判した。ロシア外務省が30日、政府系テレビとのインタビュー内容を公開した。
 ロシアのプーチン政権は、かつてソ連に対抗する目的で創設された米主導の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)がソ連崩壊後も拡大したことに反発。ロシアは、NATO加盟を目指すウクライナに軍事圧力をかけ、米欧にNATO不拡大を要求している。
 ラブロフ氏はNATO拡大を許した過去を踏まえ、「われわれは賢くなった。人は失敗からしか学べない」と述べ、不拡大のための「法的保証を求めていく」と改めて強調した。米国とは「良好で互いに尊重する対等な関係を望んでいる」と訴えたが、「われわれの安全保障が日常的に損なわれる状態にはしたくない」とも話した。
 一方、タス通信によると、プーチン大統領の側近であるパトルシェフ安全保障会議書記は30日、「われわれは戦争を望んでいないし、必要としていない」と語った。同書記は、ロシアがウクライナを脅しているとの見方を否定した上で、「米政府関係者が脅威を言い張っている」と主張した。