自民党の裏金問題について、経済学者・竹中平蔵氏の《年間200万円の不記載で過剰にガタガタすべきではない》という発言が物議を醸している。3月2日配信の「みんかぶマガジン」で、健全な社会には、グレーゾーンをある程度許容することが必要としたうえで、こう述べた。

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 松野博一前官房長官が5年間で作った1051万円の裏金は1年間だと200万円だとし、《年間200万円の不記載だけで大臣クラスが辞めるというのは、海外ではビックリされます》と綴った。

 記事では《一切現金を配ってはいけないとルールを作ればいい》《全部デジタルで決算しなさい》と主張し、裏金問題の解決には、「政党法」によってガバナンスを効かせる仕組みが不可欠だと強調。

 そうした提案を含めた記事なのだが、「過剰にガタガタ」という表現に違和感を覚えた読者も多かったようで、「X」では非難轟轟となった。

《国民を非正規に追いこんで貧乏にしまくってこの言い草》

《貧困を蔓延させて日本社会を壊したのがお前らだろ》

《裏金を放任しないと「成り立たたなく」なる社会とは》

《じゃあ国民も5年で1000万くらいの脱税をしてもいいって解釈でいいか?》

 竹中氏は、2月27日、YouTube「竹中平蔵の平ちゃんねる」で「裏金問題で揺れる自民党−派閥政治やめろ 企業献金やめろ−」と題した配信をおこなっている。

 ここでは、献金は「政策を金で買うこと」であり、「いっさいお金は配ってはいけない」と語った。また、裏金は「脱税」と断じ、「国税がなぜ出てこないんでしょうか」と疑問を呈している。

「竹中氏も裏金は悪いことだと述べているので、発言の炎上は『切り取り』の感はあります。

 ただ、竹中氏は、かつて閣僚として『労働の自由化』を推進し、その後、人材派遣大手・パソナ会長を長年務めた人物だけに、今でも『日本を壊した』『格差社会の元凶』というイメージを持つ人が少なくありません。

 実際、さまざまなメディアでその点を突っ込まれる場面がしばしばあります。竹中氏自身は、『派遣拡大は厚労省がやったこと』だと反論しています。

 また、『正社員が守られすぎている』とし、『同一労働同一賃金』を主張していますが、竹中氏のやったことは結果的に労働者の権利を縮小したことは間違いないでしょう」(経済担当記者)

 小泉純一郎元首相の参謀として長期政権を支えた竹中氏。政治の世界を退いた今も、世論の風当たりは強いようだ。


3/3(日) 17:45配信 SmartFLASH
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