門司・清滝地区の空き家活用、学生がアイデア…23日、旧料亭で発表会 2017年09月22日
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/feature/TO001679/20170925-OYS1T50059.html

北九州市小倉北区の西日本工業大デザイン学部で建築を学ぶ学生らが、門司区清滝地区に残
る路地や空き家などを活用したにぎわいづくりに取り組んでいる。23日には同区の旧料亭「ひろせ」
でアイデアの発表会と審査会が開かれる予定で、学生たちは「昔ながらの清滝地区の良さが出る
ような提案をしたい」と話している。

「昔はここに旅館がありました」。学生たち約20人は18日、清滝地区の住民から案内を受けながら、
約1時間半かけて、細い坂道や階段などが残る現場を歩き、写真を撮影して回った。

三角山のふもとにある同地区は、斜面沿いに住宅などが密集し、その間に路地が張り巡らされて
いる。明治末期から昭和初期にかけて、港町として栄えた門司の社交場として、料亭や旅館だった
建物が点在する一方で、地区内の人口減少に伴い、空き家が増加。このため、地区の住民らが
これらの建物を活用して地域の活性化につなげられないか、同大に投げかけていた。

18日は、事前に地区内の空き家の分布や特徴などについて調査していた学生が、空き家の多くが
車の通れない路地に面していることなどを報告。その後、住民の案内で実際に地区内を歩き、
現地の様子などを確認し、空き家の活用方法について意見を出し合った。

発表会は23日午後2時から、門司区清滝の旧料亭「ひろせ」で開かれる予定。学生たちは5つの
グループに分かれて、具体的な活用策を報告するという。また、同日と24日は、多くの人に活用
方法を考えてもらおうと、ひろせの内部が期間限定で一般公開される。

学生を指導した同大デザイン学部建築学科の三笠友洋准教授は「清滝地区には様々な可能性が
あることを住民らに伝えたい」と話した。