投稿者:ワインエキスパート 白川茜

コニャックとは簡単にいうとブランデーの種類であり、お酒が好きな人であれば名前を聞いたことがあるのではないだろうか。この記事ではコニャックとはどういったお酒か、産地や熟成年数による等級の違い、おすすめ銘柄や美味しい飲み方について紹介する。

1. コニャックとは?

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コニャックとは様々な規定をクリアして造られる、フランス・コニャック地方産のブランデーだ。白ワインを2度蒸留した後にオーク樽で最低2年の熟成を経てから出荷される。コニャックは世界三大ブランデーのひとつに数えられ、ブランデーの中でも世界的な知名度も品質も高いのが特徴だ。

2. コニャックの産地について
コニャック地方は6つの産地に分けられており、地区ごとに独自の個性を持っている。コニャックの代表的な産地についてみていこう。
グランド・シャンパーニュ(Grande Champagne)
コニャック地方の中心部にあるのがグランド・シャンパーニュで、最も品質の高いコニャックが造られるエリアとして有名だ。石灰岩土壌で育った力強いブドウから、繊細で高貴な香りを持つコニャックが造られている。
プティット・シャンパーニュ(Petite Champagne)
グランド・シャンパーニュの周りに広がる地域だ。グランド・シャンパーニュの次に高品質なコニャックを造るエリアとされ、熟成が早いという特徴を持つ。
ボルドリー(Borderies)
前述の2地区よりも小さなエリアで、スミレの花のような香りを持ったコニャックを造るといわれる。まろやかさや優しい口当たりを持ったコニャックが飲みたい人におすすめだ。
ファン・ボア(Fins Bois)
コニャックを生産している6地区の中で最大の面積を持つのがファン・ボアだ。早熟なコニャックが造られ、ブレンドして使われることが多い。

3. コニャックの熟成年数と等級
コニャックは熟成年数に応じて独自の等級がある。熟成年数はコントという単位で表され、ブドウを収穫した翌年の4月1日が熟成年数の起点であるコント0だ。コント2以上はV.S.という表記、またはスリースターと呼ばれ、コニャックの中で最も若い等級である。コント4以上のコニャックはV.S.O.P.という等級が付けられるが、Reserva、Vieuxなど造り手によって表記が異なる。コント6以上はナポレオンという等級になり、コニャックの中でも高級な商品だ。コント10以上、10年以上の熟成を経たものはX.O.と表記され、より品質の高いものにはHors d'ageと付けられていることもある。

4. 初心者におすすめ5大コニャック
コニャックには数多くの造り手がいて銘柄もたくさんあるが、中でも初心者におすすめなのが5大コニャックと呼ばれる5つのブランド達だ。次は5大コニャックとはどのような個性を持っているのか、それぞれの特徴についてみていこう。

ヘネシー
バツグンの知名度を持つヘネシーは、1765年創業の歴史あるコニャックの銘柄だ。品質の高さから多くのファンを持ち、日本でも高級ブランデーとして見かけることが多い。

レミーマルタン
ヘネシーと同じく老舗のコニャックブランドがレミーマルタンだ。グランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュの良質なブドウから造ったコニャックを生産していることで人気が高い。

カミュ
カミュはほかの大手が造るコニャックとは異なり、創業から今日まで家族経営を続ける造り手だ。まろやかな飲みやすいコニャックが多く、ボトルデザインが個性的なことでも知られている。