こけに覆われた姿が特徴的な「水掛不動尊」で知られる大阪・ミナミの法善寺(大阪市中央区)で昨年12月、石像2体のこけの一部がはがされる被害があったことがわかった。

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頭や顔のこけがはがされた石像(3日、大阪市中央区の法善寺で)=川崎公太撮影

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こけがはがされる前の石像

 石像は不動尊の両脇にある2体で、寺は12月下旬、参拝者の指摘を受け、顔と頭のこけがはがれているのを確認。境内の防犯カメラには、同月19日朝に何者かがひしゃくを使って石像の頭をこする様子が映っていた。

 寺が器物損壊などの容疑で大阪府警南署に被害届を出した後、同月28日夜に寺を訪れた男性が「みすぼらしかったので、きれいにしてあげたかった」と自らの行為を認めた。反省した様子だったため、寺側は被害届を取り下げた。

 石像は水をかけると願いがかなうとされ、多くの参拝客に親しまれている。神田真英副住職は「こけは、長い間多くの人が願いを込めて水をかけてきた証しだった。とても心を痛めている」と話した。
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