韓国政府が世界国債インデックス(WGBI)編入に再挑戦する。WGBIは先進23カ国の債券を包括する投資指数だ。

洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は21日、米ワシントンで開かれた記者懇談会でこのように明らかにした。洪副首相は主要20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議参加のため米国を訪問した。

洪副首相は「韓国は経済規模上世界10大強国でWGBIに加入する条件が十分に作られた。国債市場発展や外貨資金流出入状況を考慮するとWGBI編入がとても必要な状況」と話した。

WGBIは英ロンドン証券取引所(LSE)傘下のFTSEラッセルグループが管理する指数だ。世界の投資機関が国債を買い入れる際の指標(ベンチマーク)とする指数だ。追従資金は先月末基準で2兆4283億ドルに達する。米国、日本、英国、ドイツなど23カ国の国債を網羅する。中国も2020年に編入された。昨年基準で国内総生産(GDP)上位10カ国のうちWGBIに入っていない国は10位の韓国と6位のインドだけだ。

韓国は2009年に編入を推進したが失敗に終わった前例がある。今回は再挑戦だ。洪副首相は「韓国は経済力が非常に大きい国で債券信頼度が高いのにWGBIに入っていないという理由で金利が少し上がる(債券価格下落)。WGBIに入れば債券発行金利が低くなり外貨資金が追加で入ってくるなどの利点が発生するだろう」と説明した。相次ぐ追加補正予算編成で国債発行量が大きく増えた状況でWGBI入りにより外国人投資の糸口をさらに広げるという狙いがある。

現在韓国は国債市場規模や格付けの面ではすでに資格を備えた。WGBI編入基本要件は発行残高500億ドル以上、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の格付け「A−」以上などだ。企画財政部によると昨年末の国債発行残高は843兆7000億ウォンで、換算すると6750億ドルに達する。WGBIが掲げた残高基準を10倍以上上回る。S&Pは韓国の格付けを「AA」と評価しているが、やはりWGBIの基準より4段階高い。

韓国がWGBIに加入する上での障害は税金制度だ。前にWGBI編入に失敗したのも税制のためだった。当時WGBIは外国人国債投資に対する税金軽減を条件に掲げた。

WGBI編入を狙った企画財政部は2009年に外国人が韓国国債に投資すれば米国や日本など他の先進国と同等に債券投資利子所得と譲渡差益に対し非課税(免除)という内容の税制改正案を推進した。しかし2010年に外国人短期投資資金が過度に押し寄せて状況がひっくり返った。企画財政部は国会で議決までした非課税の方針を白紙化し、WGBI編入もなかったことになった。