テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は17日、北九州市小倉北区で13日夜に母親(37)と高校生の娘(15)が男に刺され、重傷を負った事件を報じた。

 事件の約30分後に最寄りのJR南小倉駅付近で加害者とみられる17歳の少年が列車事故で死亡した可能性を警察は調べている。

 番組では加害者の少年は東京・葛飾区に住んでおり、被害者の少女とSNSを通じて知り合ったが一度も会ったことがなかったことを伝えた。その上で少年は、位置情報共有アプリを使って少女の自宅を知った可能性があることを番組は報じていた。

 スタジオでは位置情報共有アプリの主な機能として「友達の現在地とその場所での滞在時間を確認できる」「友達のスマートフォンの電池の残量を確認できる」「一部の友達に自分の居場所を知らせなくしたり、大まかな場所しか知らせないようにしたりできる」と紹介した。コメンテーターで一般社団法人「リディラバ」代表の安部敏樹氏はかつて位置情報共有アプリを使っていたと明かした上で「使い方を理解して使わないとマズイ」などと指摘した。一方で待ち合わせで「便利は便利です。お互い空いているから会おうぜっていう話になるんで」と明かした。

 コメンテーターで同局の玉川徹氏は位置情報共有アプリを「論外です。個人的としてはこんなものまったく必要ないです」と断じた。続けて「SNSが進んできて、つながることが絆みたいなふうに勘違いしている若者がいっぱいいると思うけど、そんなの絆でも何でもないと思っています。むしろ、こういうふうなアプリは束縛だと思います」などと指摘した。

 電話やLINEなどで連絡をしなくても友人との待ち合わせなどで使えることがアプリの特徴だが玉川氏は「コスパ、コスパとかよく聞きますけど、無駄なところにいろいろな価値があることは若いころは分からないと思います。一見、無駄に思えるような中にいろいろな発見があったり気づきがあったりするのが人生なので、なんでもかんでもコスパ、コスパで」などとコメントした。

 これに安部氏は「コスパがいいっていうより、相手を誘うこと自体も失礼な可能性があるので誘ってもいいかなっていうことを知りたいんです。むしろ気遣いの気持ちだと思います」などと指摘した。

 これに玉川氏は「その節約した時間って何やってんの?そんなに素晴らしい意味のあることをやってるんですか?節約した時間で」と問い詰めると安部氏は「急に説教くさくなるのやめてくださいよ」とたしなめた。番組が始まって間もない時間で白熱した議論に司会の羽鳥慎一アナウンサーが「ちょっと早い。
まだ8時14分だから。あと1時間45分ありますんで」と笑わせ、緊迫したスタジオを和ませていた。

https://hochi.news/articles/20220817-OHT1T51018.html