普段何気なく使っている硬貨が、もしかすると何倍もの価値がつくプレミア硬貨ということもあります。価値がある硬貨でも、素人目には他の硬貨と変わらないため、もしかすると今あなたの財布の中で眠っている可能性も!中でも、近年1円玉の価値が上がってきているそうで、平成の1円玉が5,000円相当になるケースも出てきました。

今回は、1円玉の価値が上がっている理由や平成の1円玉で高い価値がつくケース、そして1円玉の価値が高くなる条件をお伝えします。

■プレミア硬貨とはどんなもの?

プレミア硬貨とは、実際の金額以上の価値がつく硬貨のことです。発行枚数が少ない年度の硬貨や刻印の違いがある硬貨、不良品なのに流通してしまったエラー硬貨、発行枚数が限定された記念硬貨が挙げられます。今も流通している硬貨もあり、財布の中に入っている可能性もあるでしょう。

■製造枚数の少ない年は高値が付く

高値が付くのは古いものではなく、平成23年~25年、平成28年~31年、そして令和元年の1円玉です。 下記は造幣局の資料から抜粋した年別の1円玉の製造枚数。平成23年ごろから、一気に減少したことが見て取れるでしょう。 キャッシュレスの普及に伴い1円玉の使用頻度が減ったことにより製造枚数も激減したのです。

年別 1円玉の製造枚数
平成元年 2,366,970
平成10年 452,612
平成15年 117,406
平成20年 134,811
平成22年 7,905
平成23年 456
平成24年 659
平成25年 554
出典:独立行政法人造幣局

■なぜ1円玉の価値が高騰したの?

近年1円玉の価値が高騰した理由は主に2つあります。

●1.キャッシュレス決済の普及で硬貨の発行枚数が減少している

キャッシュレス決済の普及により、年々1円玉の発行枚数は減少しています。発行枚数が少ない年の硬貨ほど価値が高くなる傾向にあるため、発行枚数が減っていけばその価値はさらに上がるかもしれません。

●2.中国の富裕層が日本の硬貨を投資対象にし始めた

中国の富裕層の間で日本の硬貨を投資対象にし始めたことも高騰の一つの理由のようです。特に明治・大正時代に発行された1円銀貨の価値は大きく上がっており、状態が良ければ8万円相当になるものもあります。

家に古銭がある場合は状態が良い1円銀貨を探してみましょう。その1円銀貨は意外と高く売れるかもしれません。

■財布の1円玉の価値は額面通りになる可能性が高い

1円玉によっては千円単位の価値があると聞き、財布の中にある1円玉の価値に期待する人もいるかもしれません。しかし、残念ながら「財布の1円玉」の価値は額面通りになる可能性が高いでしょう。

ただ、今後1円玉の発行枚数はますます減ることが予想されます。そのため、新たに発行される新品未使用の1円玉を銀行などで入手して、大事に保管すれば後年価値が上がる可能性はあります。その点に期待して新たに発行される新品の1円玉を入手してみてはいかがでしょうか。

文・fuelle編集部

https://fuelle.jp/archives/111548