「全国のコロナ療養弁当で一番ひどいのは大阪」──。かつて、大阪府のコロナ宿泊療養中に提供される食事はそうした厳しい批判に晒された。

だが、2021年2月に食事メニューを見直して以降、かなり豪華な弁当になっていて…。

■ガッツリ系メニューが批判
大阪府の宿泊施設では、20年4月の運用開始時は国で参考となる単価の目安が設定されていなかったため、1食あたり500円で提供していた。

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批判が相次いだ当時の食事メニューは、朝食がパンとジュース、昼食は肉が入った丼、夕食は揚げ物の弁当といった具合。健康な状態であれば問題なく食べられるのだろうが、身体が弱っている時にガッツリ系の弁当が出てきたことを受け入れられない人が多かったのか、ネット上で「ひどい」「療養のためとは思えない」など、厳しい声があがってしまったのだ。

■改善点はというと…
そうした苦情を受けて、21年2月に食事メニューを見直すことになった。どの辺りを改善したのか、大阪府危機管理室災害対策課に話を聞いた。

「第3波で病床がひっ迫する中、高齢者の入所が増加したことからこれまでの一律の食事メニューに加えて、高齢の療養者向けのメニューを追加しました。療養者が選択できるようにし、体調がすぐれない療養者でも比較的摂取しやすいゼリーや野菜ジュース、ヨーグルトなどの補助食品も併せて提供することにしました」(大阪府危機管理室災害対策課)

メニューの追加にかかる費用は、食事提供費を増額することで対応したという。金額は1食900円、1日2,700円(いずれも税込み価格)となっている。さらに、改善後のメニューについて詳しく尋ねると、劇的に変わったことが明らかになったのだ…。

■劇的に変わったメニュー

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現在のメニューはどうなっているのか。朝食がおにぎりや唐揚げ、玉子焼き、それにゼリーで、昼食はサケの塩焼きや煮物に野菜ジュース、夕食はお浸し、揚げ物、煮物などがバランス良く入っている。

改善前だと、朝はパン、昼は丼、夜は揚げ物というようにおかずが少なかった。当時と比べると、揚げ物や肉ばかりにならないよう配慮されていることがわかる。全体的に彩りも豊かで、どこかの高級料理店の仕出し弁当のようだ。前出の大阪府危機管理室災害対策課によると、最近のコロナ患者の症状に合わせたメニューを心がけているという。