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竹中パネルを持ちこんだ山本議員

 れいわ新選組の山本太郎参院議員(48)は1日、参議院予算委員会で、元総務相で経済学者の竹中平蔵氏のパネルを持ち込み、経済問題について質問した。

 山本氏はこの30年間の日本不況における国民の生活実態の認識を政府にぶつけて答弁を求めた。

「この顔にピーンときませんか。金の匂いのする場所に必ずいる方。内閣府、この方は誰ですか。どんな役職、歴任しています」と質問した山本氏は、官僚が読み上げる竹中氏の役職プロフィールの多さに驚き、「まだまた続きそうな役職の多い方だったんですね」とあきれた様子だった。

 次に山本氏は金融庁が2002年に作成した「竹中プラン」(金融再生プログラム)について質問した。竹中プランとは、主要銀行の不良債権問題解決を通じた経済再生をはかるべく、主要行の不良債権比率を2004年度まで半分に低下させ、不良債権の正常化をはかり構造改革を支える強固な金融システムを取り組む金融再生プログラムだった。

 山本氏は「当時の景気は輸出主導でした。2003年量的緩和拡大、大規模の円売り介入、2004年は円安。輸出で設備投資が伸びていることを考えると〝竹中プラン〟の成果とは言えない。なのに一定効果があったようなことを(政府は)言っている。これ、どさくさで〝竹中万歳〟みたいな印象操作をやめてくださいという話です」と訴えた上で、岸田文雄首相に〝竹中プラン〟の評価を問いただした。

「政策についてはその時々の日本の経済社会状況、国際情勢のなかで適切な政策を判断していかなければならない」と指摘した岸田首相は「お示しいただいた結果が生じたその評価は、今後、日本経済の行方等を見た上で、中長期的な目で政策を判断していかなくてはならないと思っています」と答えた。

 山本氏は「総理、またハゲタカのエサやりはやめてほしいんです。『そんなつもり毛頭ない』というなら、コロナ関連融資、利息ゼロ、4年間延長してください。無理なら2年間でもいいです。どうでしょう?」と締めの質問をぶつけた。

 岸田首相が「経済における新陳代謝という考え方はひとつの重要な考え方でありますが、具体的な政策の適用は、今後、状況を見ながら政府として責任を持って判断していきたい」と答えると、山本氏は「景気が悪い時とか、不安定な時は、新陳代謝は進めちゃダメなんです。絶対、こういうことは許さない」と批判した。

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