2/13(月) 20:45   読売新聞オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/880c3fcc334f9ff00eaba07ebaf40d3d61d6a055

トヨタ自動車の社長に4月1日付で就任する佐藤恒治執行役員(53)は13日に初めての記者会見を開き、「従来とは異なるアプローチで、電気自動車(EV)の開発を加速していく」と述べた。2026年をめどに電池やプラットフォーム(車台)、クルマの作り方などをEVに最適化した仕組みを導入し、高級車ブランド「レクサス」から始めるとした。

【写真】レクサス初のEV専用モデル「RZ」発表

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 佐藤氏はEVについて「(脱炭素化の)重要な選択肢だ。EVファーストの発想で、事業のあり方を大きく変えていく必要がある」と強調した。ただ、発電の多くを火力発電で賄っている国・地域があることを念頭に、ハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)を含めた「全方位」戦略も維持するとした。

 新体制のテーマには「継承と進化」を挙げた。豊田章男社長が掲げてきた「商品と地域を軸にした経営」や「もっといいクルマをつくろうよ」といった合言葉が、商品力や収益体質の強化につながったと分析した。 自動車メーカーから移動サービスを手がける「モビリティ・カンパニー」への変革に取り組むとした。「重点事業の3本柱」として、EV事業のほかに、静岡県裾野市で進めている実証都市「ウーブン・シティ」や車載ソフトウェアの開発、アジアの脱炭素化を挙げた。

 佐藤氏は「ものづくりの会社であることを忘れず、クルマを作り続ける社長でありたい」と強調した。

 トヨタは13日、4月1日付の新しい執行体制も発表した。近健太氏ら3人の副社長は退任し、「3本柱」の事業をそれぞれ陣頭指揮する。中島裕樹氏と宮崎洋一氏が新たに副社長に昇格し、佐藤氏を支える。