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ロシア国防省が6日発表した映像。「外国製の装甲車両」には大きな車輪のようなものがはっきりと見える

 ロシアのショイグ国防相が6日、ドイツが提供したウクライナ軍の戦車「レオパルト」などを撃破したと発表した後、映像を見たロシアの軍事ブロガーや民間軍事会社ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏が「農業用トラクターだ」などと批判。昨年撮影の映像との見方まで出る事態となっている。

 これまでもロシア国防省の発表には疑問の声が出ていたが、さらに不信感を強める事態になりそうだ。

 ショイグ国防相は6日、ウクライナ軍の4日からの大規模攻勢を阻止したと表明。その中でレオパルト8両やフランス製軽戦車「AMX―10」3両に損害を与えたとしていた。国防省もレオパルトを含む外国製の装甲車両を破壊したとする映像を公開した。

 ドイツは3月、ウクライナに主力戦車の「レオパルト2」を引き渡したと明らかにしていた。

■昨年の映像使用との見方も

 ところが映像には大きな車輪らしきものが映っており、それを見た軍事ブロガーは米国メーカーのトラクターやコンバインだと結論づけ、ロシア国防省に対しては「言葉がない」と批判した。

 別の軍事ブロガーは、公開された映像は、ロシア軍のヘリコプターから昨年撮影されたものだとし、「なんのためにレオパルトに見せかけたのか」と驚きをあらわにした。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR681CT5R67UHBI04B.html?iref=sp_ss_date_article