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イム・オクサン画伯の『大地の目』 [ソウル市ホームページ]

ソウル市が4日、中区南山(チュング・ナムサン)の「記憶の場」にある民衆美術家イム・オクサン画伯の作品を計画通り撤去する。イム氏は強制わいせつ疑惑で起訴され、先月1審で懲役6カ月、執行猶予2年を言い渡された。

市はこの日午前、報道官名義で立場文を出して「撤去しかない」と明らかにした。

市は「南山記憶の場は旧日本軍慰安婦の被害者をたたえ、記憶するための追悼の空間」とし、「意味のある空間にセクハラ容疑で刑を言い渡されたイム・オクサン氏の作品をそのまま残しておくのは生きておられる慰安婦だけでなく、市民の情緒に反する行動」と話した。

また「いわゆる『記憶の場設立推進委員会』は偏った世論をあおることをやめ、ソウル市が一日も早くイム氏の作品を撤去できるように協力してほしい」と促した。

市は市民を対象に実施した世論調査回答者の65%がイム氏の作品を撤去しなければならないと答え、委員会が主張する「造形物に表記された作家名だけを削除しよう」という意見は24%に過ぎなかったと言及した。

同時に「作家の名前だけを隠すのはむしろ国民を欺くこと」とし「推進委のこのような行動自体が記憶の場を作った意味を薄めるだけでなく、慰安婦はもちろん国民を欺瞞する行為」と指摘した。

市は「記憶の場自体がなくなるわけではない」として「空間の意味を変質させたイム氏の造形物だけを撤去する」と強調した。

市は作家に対する徹底した検証と国民の意見を最大限反映し、誰もが同意できる作品を再設置する計画だ。

市は「推進委と国民の意見を最大限受け入れ、発展させて記憶の場空間の歴史性、場所の意味、そして国民参加価値をさらに発展的に継続していきたい」と伝えた。

先月17日、ソウル中央地裁刑事第22単独のハ・ジヌ判事は強制わいせつ容疑で起訴されたイム氏に懲役6カ月、執行猶予2年を言い渡した。また、40時間の性暴力治療プログラムの履修を命令した。

市はイム氏が有罪判決を受けるや記憶の場に設置された『大地の目』をはじめとし、市立施設にある彼の作品を全て撤去すると明らかにした。社会的に物議をかもした作家の作品を維持・保存することが公共美術の趣旨に合致しないという理由からだ。

だが、推進委はソウル市の撤去方針に推進委の作品所有権、工法上約定にともなう権利を侵害する違法行為だとして先月31日撤去禁止仮処分申立てを行い、裁判所はこれを却下した。

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