立憲民主党は1日午前、衆院予算委員会の小野寺五典委員長(自民党)の解任決議案を衆院に提出した。与党が2024年度予算案の同日中の採決を目指していることに反発したもので、決議案提出に伴い午前9時から予定されていた集中審議は開かれなかった。与党は午後の衆院本会議で決議案を否決した上で、予算案を採決する構えだ。

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衆院予算委員会の開会を待つ岸田首相(手前)(1日午前8時52分、国会で)=川口正峰撮影

 自民は2月29日、予算案の1日採決に野党の合意が得られなかったことを受け、小野寺氏が委員長の職権で採決を決めた。立民の泉代表は1日、国会内で記者団に「審議時間が十分ではない。職権で決定という乱暴な手段に出てきている」と与党の対応を批判した。

 国会の慣例で、委員長解任決議案が提出された場合は処理されるまで関係委員会の審議が停止する。与党は決議案否決後に集中審議を実施し、締めくくり質疑と採決を行った上で、同日中に本会議に緊急上程して衆院を通過させる方針だ。立民は、他の決議案で予算委の再開を阻止する意向も見せており、展開次第では衆院通過が2日以降にずれ込む可能性もある。

 予算案は憲法の規定で参院送付から30日で自然成立するため、政府・与党は年度内成立が確実となる2日までの衆院通過を目指している。

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