>>725
奴隷の反骨精神を盛り込んだ踊りとして本作のストーリーに組み込まれたのは確かだと思うよ

「アリのバリエーション」は、元々は『海賊』全幕の主人公であるコンラッドとヒロインのメドゥーラをメインとし、オマケとしてコンラッドの奴隷であるアリを絡めたパドトロワ(3人の踊り)の一部
なんだけど、その野生的で躍動感あふれる踊りには主人公コンラッドを食うほどの存在感があり、数々の伝説的男性ダンサーが得意とした役だったこともあって、いまやガラコンサートではコンラッドのパートを端折ってヒロインとアリのパドドゥとして演じられたり、コンクールの課題演目としても人気がある
添え物のはずの奴隷が一発逆転で主役になるという、おそらくバレエの原作台本も意図しなかった裏ストーリーを体現した踊りが「アリのバリエーション」
そこにイジメに抗うルオウが重ねられたのだと思う