〝スポーツ村のドン〟といわれた東京五輪大会組織委員会元理事で元電通専務の高橋治之容疑者(78)に絡んだ裏金疑惑がさらに膨れ上がった。

 先月、高橋容疑者の逮捕と同時に紳士服大手「AOKIホールディングス」の創業者で前会長の青木拡憲容疑者(83)らが贈賄容疑で東京地検特捜部に逮捕されたのは序章にすぎなかった。

 今月に入って、組織委会長だった森元首相にAOKI側から現金200万円が渡った疑いが報じられれば、3日には出版大手「KADOKAWA」が大会スポンサー契約を結んだ後、高橋容疑者の知人が経営する会社にコンサルタント名目で7000万円が支払われていたと読売新聞が報じた。

 読売によれば、すでに「KADOKAWA」の角川会長への任意での事情聴取を実施。現社長の夏野剛氏は報道各社の取材に「犯罪行為はなかったと聞いている」と説明。同社ホームページでも「東京地方検察庁による任意の捜査に協力していることは事実。内容等に関するコメントにつきましては、捜査中につき差し控えさせていただきます」とコメントしている。