「はっ、大丈夫みたいね、良かったー!」

そう言うとシャルは、そのまま立ち上がって、両腕でセランを抱き締めていた!

「何で小さな女の子が居るの?アンタ無職からギリギリ足を洗った一人暮らしじゃなかったの!?」

「あ、いや、色々あって」

「そんな事は、どうでもいいのよ!」
「本当に大丈夫なのね、良かった!」

そう言うと、セランを脇にあるソファーに、ゆっくり優しく置いた。

「え!顔を正面から見たら、この子、物凄く可愛いじゃない!歳は14か15くらいね。何よアンタ!まさか誘拐!?」

「そんな訳ねーだろ。ごく最近、とある事情で、ウチに引き取って、一緒に住む様になったンだ」

「だわよねー。アンタとこの子が、親子の訳ないし」


「でもねぇ。アンタは松浦佳菜様が好みじゃ無かったの?身分違い過ぎるけど!」

「まさか。日本国の公爵令嬢相当とか、俺が相手にもされてねーよ。それに、色々あったけど、何となく姉みたいな、いや恐れ多いけど」