「福島の海はまた死んでしまった」

 原発から約30キロ離れた港で漁師のAさんは力なくそう話した。

「国と東電は、地元が了解しない限り処理水は流さないとずっと言ってきた。約束をほごにして放出するなんていうのは許せない。海は国、東電のものじゃない。国民や世界の人々のものなんだ」