歪められた家とキメラ的呪法【ダークギャザリング #17】
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1. 母親の死体を「天使様」を生み出す母体として祭壇に祀る。
2. 父娘の間に生まれた三体の赤子※2を殺害し「天使様」の魂の依代にする。
3. 家に来た一般人を自宅の井戸で焼き殺し、その魂を「天使様」に喰わせる。
4. 「天使様」を生きた女性に宿らせ霊体ではなく生体としてこの世に誕生させる。

この儀式を見た時、真っ先に頭をよぎったのが「リョウメンスクナ」だ。

それは2005年9月21日に2ちゃんねるオカルト板の「死ぬ程洒落にならない怖い話集めてみない?109」スレッドに書き込まれた、結合双生児を元に作られた呪物の物語である。

その呪物は岩手県のとある古寺の本堂の奥の密閉空間にあった黒ずんだ木箱の中に封じられており、二つの頭が後頭部の所で接合し、腕が左右二本ずつの計四本、身体は一つで足は通常通り二本の人間のミイラだったという。その箱を開けた者は後に心筋梗塞で死亡したり、精神に異常を来たして病院送りになったそうで、中身を見た者も怪我を負ったり原因不明の高熱で苦しむといった被害を受けたそうである。

この呪物は大正時代、物部天獄と名乗る術者によって作られた代物であり、日本国家を呪うために以下の方法で作られたと言われている。

(前略)物部天獄という偽名を名乗っていたその男は大正時代、岩手のある部落で生活に困窮した親によって見世物小屋に売られていた結合双生児を大金を出して買い取り、そして彼らを他の奇形の人間たち数人とともに押し込んで殺し合わせる蟲毒(呪術の類)を行った。しかもその儀式は結合双生児が生き残るように他の者たちにあらかじめ致命傷を負わせた状態で行われ、さらに結合双生児は唯一生き残った後も殺した者の肉や自身の糞尿を食べねばならぬほどの長期間に渡りその地下室に監禁された。そして仕上げとして物部天獄は彼らをまた別の部屋に閉じ込め、食料を与えずに餓死させる。彼はその死体に防腐処理を施し、その死体の腹部に遺跡で発掘された古代において朝廷に反逆していたまつろわぬ民たちの骨を粉状にしたものを入れ、日本神話に語られる怪物、リョウメンスクナになぞらえた呪物を作り上げた。そして物部天獄はそれを携えて日本中を渡り歩き、実際に彼が訪れた場所ではさまざまな災害が引き起こされたという。