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2021年10月23日04時40分

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公示日を迎え、車中から手を振る共産党の志位和夫委員長=19日、東京都新宿区




 「文字通り政権選択の選挙だ。野党共闘の力で政権交代を実現しよう」。街頭演説で連日訴えるのは野党の結束と政権交代。前回衆院選で206人擁立した小選挙区候補を今回、105人にとどめたのは、政権交代への本気度を示す狙いからだ。
 2000年に委員長に就任して21年。同じ野党の旧民主党による09年の政権交代は「蚊帳の外だった」。転機が訪れたのは15年に野党が「違憲」として反対した安全保障関連法制の成立。野党共闘を進める「野党連合政権」構想にかじを切った。
 今回、立憲民主党中心の政権ができれば、限定的に閣外から協力することで立民と合意した。結党99年の歴史で初めて政権に関わる可能性が出てきたことに、古参支持者の感慨もひとしおという。
 しかし、野党共闘はもろ刃の剣だ。候補一本化で小選挙区候補は現行制度下で最少となり、頼みの比例票が減る恐れもある。
 外交・安保で隔たりがある立民との協力を「野合」と攻撃されても、「党独自の主張は『新政権』に持ち込まない」と反論。逆に「政権与党が脅威に感じている証しだ」として、反響の大きさに手応えも感じている。