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毎日新聞 2021/10/25 20:46(最終更新 10/25 21:24) 有料記事 1316文字




 立憲民主党の当選13回の重鎮、菅直人氏と、旧民進党を離党した後に自民党に入党し、東京21区から「国替え」となった長島昭久氏が立候補した東京18区。かつて「師弟関係」にあった2人がつばぜり合いを演じ、全国屈指の注目選挙区となっている。

自民も立憲も「党の顔」投入
 公示前日の18日、舌戦はヒートアップした。地元の青年会議所が開いた公開討論会。「東京21区の有権者を見捨てて、なぜ18区に移ったのか」と追及する菅氏に、長島氏は「平然と捨てたわけではなく、断腸の思いで返上した」と理解を求めた。だが菅氏から「自民党の指示に従ったのであり、自ら返上したのではない」と畳みかけられると、怒りをあらわにした。

 「元首相だから一定のリスペクトを持ってきたが、言葉尻をつかんでいろいろ言うのは本当に信じられない」

 長島氏は2017年、共産党との連携に反発して旧民進党を離党し、その後19年に自民党入りした。ところが自民から、00年の衆院補選以来、出馬を重ねた21区から18区への変更を求められた。菅氏と競い合った土屋正忠氏の後継として期待されたためだ。

 だが、長島氏にとって、菅氏や菅氏の妻伸子さんは旧民主党時代に選挙の手ほどきや応援を受けた「恩人」。国替えを告げられた際には「菅氏には恩があり、天を仰いだ」と言う。だが、18日の討論会後、ツイッターに「遠慮会釈もなく思い切り戦えます」と投稿。その後も吹っ切れたように菅氏への対抗心をあらわにしている。

 ただ、18区の選挙戦は長島氏にとっては「ゼロからのスタート」。…

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