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2021年11月02日07時06分




 衆院選で公示前勢力に届かなかった立憲民主党内で1日、枝野幸男代表ら執行部の進退論が相次いだ。枝野氏は2日の党執行役員会で自身の進退を含む執行部の責任の取り方について判断を示す考え。党内には、枝野氏が主導した共産党との共闘路線が「敗因」として、路線転換を求める声もある。


 枝野氏は1日、東京都内で記者団に「執行役員会までには何らかの考え方を示す」と表明。福山哲郎幹事長は国会内で「執行部として、選挙結果には責任がある。私自身の対応については腹は決めている」と語り、引責辞任を示唆した。
 選挙結果を受け、党内には「敗北は執行部の責任だ。代表辞任もやむを得ない」と執行部の刷新を求める声が噴出。公示前の110議席を割り込んだことに「共闘で無党派層が離れた。路線を改めるべきだ」と共産党との共闘見直しを求める意見も出ている。
 ただ、10日には首相指名選挙が行われる特別国会が召集される見通し。党関係者は「時間がなさすぎる。代表選は来年の通常国会前に行うべきだ」として、当面は福山氏の辞任にとどめた方がいいとの考えを示した。
 今回の衆院選に当たり、立民は政権交代が実現した場合、「限定的な閣外からの協力」を得ることで共産党と合意。共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党の4野党と213選挙区で候補者を一本化したものの、獲得議席は96と振るわなかった。
 仮に枝野氏が辞任した場合、代表選では共闘路線の是非が焦点になるのは間違いない。来年夏の参院選での野党間協力に直結するだけに、党内の対立が激しくなる可能性もある。