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毎日新聞 2021/11/25 11:54(最終更新 11/25 11:55) 570文字




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ビニールに包まれた大量の段ボール箱。覚醒剤が練り込まれた炭が入っていた=警視庁提供

 警視庁組織犯罪対策5課は25日、いずれも職業不詳でブラジル国籍のシルバ・アオキ・ジョニー・ジュニオール容疑者(28)=愛知県蒲郡市三谷町諏訪山=ら4人と、ベトナム国籍で浜松市北区初生町の会社役員、ド・タイ・ツアン容疑者(43)を麻薬特例法違反(規制薬物所持)容疑で逮捕したと発表した。5人がトルコから輸入したとみられる炭約24トンに覚醒剤が練り込まれていた。同課は東京港で炭を押収し、組織的に覚醒剤を密輸しようとしたとみて経緯を調べている。

 逮捕容疑は11月17日、ド容疑者が経営する浜松市西区村櫛町の会社敷地内で、税関職員が覚醒剤とすり替えた代替物を所持したとしている。5人は「中身は炭だと思っていた」などといずれも容疑を否認しているという。ブラジル人4人が運搬役だったとみられる。




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押収した、覚醒剤が練り込まれた炭=警視庁提供

 同課によると、炭24トンは9月下旬にトルコから発送され、10月8日に東京港に到着した。東京税関が炭の一部を鑑定し、今月5日に「覚醒剤が練り込まれている」と同庁に通報した。炭はコンテナ2台に積まれた2400箱の段ボールに入れられていた。同課などが詳しい成分の鑑定を進めている。

 国内で一度に押収された覚醒剤の量としては、2019年6月に静岡県南伊豆町の海岸で押収された約1トン(当時の末端価格約600億円相当)が過去最多とされる。【安達恒太郎、林田奈々】