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[ 2021年11月30日 05:30 ]

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56歳の誕生日を前に記者会見される秋篠宮さま=25日、東京・赤坂御用地の赤坂東邸(代表撮影)
Photo By 代表撮影

 秋篠宮さまは30日、56歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、東京・赤坂御用地の赤坂東邸で記者会見し、長女・小室眞子さん(30)の結婚について「納采の儀」など皇室慣例の儀式を見送ったことを「私の判断」とし、結果的に「皇室の行事、儀式が非常に軽いものだという印象を与えた」と述べた。

 苦渋の決断に至った心境は明かさなかったが、夫の小室圭さん(30)のこれまでの対応について「納得できるものではないと判断した」と厳しい言葉を漏らした。

 秋篠宮さまが会見に臨んだのは今月25日。10月26日に眞子さんが結婚した際にコメントを発表したが、質問に答えて考えを示すのは初めてとなり、どのような思いで娘を送り出したのか発言が注目されていた。

 秋篠宮さまは小室さんについて「夫の方」「娘の夫」と呼んだ。一般的に父親が抱く、娘の結婚相手を認めたくない時に名前すら口にしたくないような心情が秋篠宮さまにあったかは定かではない。ただ、結婚前に小室さんが赤坂御用地を訪れ、3年ぶりに再会した時の印象についての質問にも「印象に残ることは特にありませんでした」と突き放すような答えだった。

 儀式をしなかったことについても、今年4月に小室さんが発表した母親の金銭トラブルに関する28ページにも及ぶ文書に触れ「あれを読んで、みんながすぐに状況を整理して納得できるものではないと判断し、3つの行事を行わないことにした」と“小室文書”により異例の事態が決まったことを明かした。

 一方で、眞子さんについては「彼女は結婚するまで、常に公的なものを優先してきた」と強調。皇室会議を経て結婚が決まる男性皇族と、それを経ない女性皇族では「手続きにおいても、公と私というのは、性格が違ってくる」と言及した。「私」より「公」を優先しなければならないなら「10年たっても20年たっても結婚はできないということになるかと思います」とも語り、眞子さんが「私」を優先させたとする指摘に対する精いっぱいの反論となり、娘をかばうようにも受け取れる言葉が続いた。

 結婚当日は「元気で暮らしてくれればいい」との気持ちで送り出したと明かし、米国での新生活は「本人たちにとって一番良いこと」とも。長女が結婚し、本来ならば祝意に包まれる誕生日の記者会見で、秋篠宮さまの表情は硬かった。「娘の意思」と「国民の納得」の間で板挟みとなり、最後は皇室が伝統として重視する結婚儀式を見送る決断をせざるを得なかった父親の複雑な心情を見せた。

 【秋篠宮さま会見要旨】
 ――長女の眞子さんと小室圭さんの結婚による皇室への影響とは。
 「上皇后陛下がいろいろ言われたとか、週刊誌に出たりもした。負担になったことは間違いない」

 ――記者会見の形式、内容を含めて一連の対応への受け止め。
 「一方向のものではなくて双方向での会見という形にしてほしかった。(眞子さんが)複雑性PTSDということもあり、やはり難しかったのかなと思う。夫の方については、自分の口から話をして、質問にも答える機会があった方が良かった」

 ――事実と異なる報道に対して新たに対策する考えはあるのか。
 「記事に対して反論を出す場合には、一定の基準を設け、それを超えたときには例えば反論を出すとか。そういう基準作りをしていく必要があると思う」

 ――眞子さんや小室さんの皇室行事への参加などはどうお考えなのか。
 「皇室行事への参加については、私がどうこうということではない。あくまでも天皇陛下のお考えということになる」