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毎日新聞 2021/11/30 06:00(最終更新 11/30 06:00) 有料記事 5016文字




 日韓の国交正常化は、植民地支配の清算よりも、日韓が経済協力を通じて反共陣営を強化することをもくろんだものだった。それゆえ、冷戦崩壊後に慰安婦や元徴用工の問題が浮上することになったが、封印されていたのは韓国側の屈辱ばかりではない。日本側には“文明化されていない”朝鮮半島への恐怖があったと韓国・世宗大の朴裕河(パク・ユハ)教授は指摘し、日本が朝鮮半島を他国との関係においてのみ位置づけきた歴史を振り返り、日本にとって朝鮮半島とは何なのかと問いかける。

 日韓協定(注:韓国では日韓基本条約および付随する諸協定のことを一般に日韓協定と呼ぶ)はサンフランシスコ講和条約の後、もはや「日本人」でなくなった…

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