https://www.jiji.com/jc/article?k=2021113001242
2021年11月30日20時56分

https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202111/20211130at87S_p.jpg
英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官=2019年4月、フランス北西部ディナール(EPA時事)




 【ロンドン時事】英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官は30日、BBCラジオの番組で、中国が機微情報の収集を世界規模で強化し、他国への影響力増大を図っていると明らかにした。「データのわな」と表現し、「自国の社会に関する死活的なデータへのアクセスを他国に許せば、やがて主権が損なわれるだろう」と警告した。


 中国の対外活動をめぐっては、途上国のインフラ整備に多額の融資を行い、返済に窮した当該国の港などを支配下に置くといった「債務のわな」が指摘されている。長官はこれに中国の情報活動を重ね合わせ、対策を怠れば「やがて自国の重要データのコントールを失ってしまう」と警戒を呼び掛けた。