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2021年12月02日21時51分

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青森県深浦町の山中で見つかった2個目の燃料タンク(中央)。米軍のF16戦闘機が緊急着陸前に投棄した(防衛省提供)




 米軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機が緊急着陸前に燃料タンク2個を投棄した問題で、防衛省が同型機の飛行停止を求めた後も、米軍が運用をしていたことが2日、分かった。同省は改めて安全が確認されるまで、飛行させないよう求める。


 岸信夫防衛相は1日夕、「住民に不安を生じさせる、あってはならないことだ」と指摘。米側に原因や安全が確認されるまで同型機の飛行停止を要請した。しかし、防衛省によると、2日から同基地で運用を再開したことを確認したという。
 青森県の三村申吾知事は「いかなる説明もないまま飛行が再開されたことは、地域住民の感情を逆なでし、米軍全体に対する県民の不信感を増大させかねないものと大変厳しく受け止めている」などとコメントした。
 F16は11月30日夕、青森空港に緊急着陸する前に燃料タンク2個を上空から投棄。うち1個は同県深浦町役場近くの国道上で見つかった。
 米軍が残る1個を捜していたが、2日午後に1個目の発見場所から南東に約900メートル離れた深浦町の山中で見つかった。米側は岩木山(同県弘前市など)付近に投棄したと説明していた。