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毎日新聞 2021/12/4 09:00(最終更新 12/4 09:40) 有料記事 1820文字




 インターネット接続した自宅のテレビから、見ているチャンネルや時刻といった「視聴データ」が民放各局などに送られていることをご存じだろうか。事前同意が不要という位置づけで、送信するのを止めるにはデータ放送での操作が必要だ。放送局はなぜ、そしてどうやってデータを集めているのだろうか。【松原由佳/学芸部】

放送サービス向上が目的
 テレビから集められている「視聴データ」は、IPアドレス▽番組の視聴時刻情報▽テレビ受信機に設定された郵便番号――など。各局は、これらのデータを特定の個人を識別できない「非特定視聴履歴」として収集し、放送サービスの向上などに役立てていくと主張している。

 非特定視聴履歴を得るために在京民放5局や地方の系列局などは、あらかじめ取得や利用を公表していれば、視聴者個人の明示的な同意を事前に得る必要のない「オプトアウト方式」を採用し、ホームページなどで取得を公表している。オプトアウトは「脱退」の意味で、最初は全員が加入状態になっており、希望すれば脱退できる方式。テレビをネットに最初につないだ時点ではデータ送信を許可した状態になっており、視聴者が設定を変更することで送信を停止できる。停止しても、番組の視聴に影響はない。



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